興味津々!レコードのリリース当時の値段てどのくらい?
2018-06-05
昔のレコードの値段っていくら?
2000年代の今、アナログレコードは新譜で3,000円~4,000円台で販売されています。多くの需要は見込めないことから、完全限定生産のレコードが多く、また限定盤として豪華仕様のレコードは10,000円台で販売されています。
では、レコードがまだメジャーな音楽メディアで需要も高かった当時、一体どのくらいの価格で販売されていたのでしょうか。
明治~昭和のレコードの値段
日本で最初のレコード会社は、日本蓄音器商会で現在の日本コロムビアです。明治時代(1900年代初期)には片面盤レコードは1円~2円の価格で販売されていたそうです。大正時代(1900年代前半)から両面盤レコードが普及し始め、価格は75銭に引き下げられたそうです。この片面盤や両面盤は今のレコードとは全く違うものでした。昭和(1900年代後半はじめ)になり、日本初のLPレコードが日本コロムビアから発売されました。「ベートーベン交響曲第9番」で、価格は2300円で販売されたそうです。
さて昭和の物価はどのようなものだったのでしょうか。ある資料では、昭和初期、戦前の公務員の初任給は75円とあります。その後戦後には急激な物価上昇があり、公務員の初任給は4,000~8,000円台に上昇しています。それでもお給料の1/4位のレコードは高値の花だったようです。戦後レコードが普及していた頃もLPレコードは2,000円台、EPレコードは300~700円台で販売され、1980年代にCDが発売されるまで音楽メディアとして親しまれました。
当時のレコードは憧れの存在
レコードがメジャーな音楽メディアだったその当時、どのようにレコードを手に入れていたのでしょうか。
その当時中学生~高校生は、おこずかいを数ヶ月貯めてやっとLPレコードを購入していたようです。シングルレコードは500円前後で購入できますが、収録曲数はA面1曲、B面一曲の2曲だけ。その為数十曲収録されたLPレコードは憧れだったようです。中古レコード店もまだあまり無かったその当時、手持ちのシングルレコードを、近所や知り合いに買い手を見つけて、泣く泣く定価の半値で手放して、LPレコード購入資金に充てたりと涙ぐましい努力の末に手に入れたレコード。愛着をもって今でも手放せないレコード愛好家の気持ちが分かるような気がしますね。
「趣味はレコード鑑賞」と聞くと、今でも高尚なイメージがありますが、当時はもっとそのイメージが強かったのではないでしょうか。それはそもそもレコードやレコードプレーヤー、スピーカーなどの値段がとても高かったこと、そしてレコードやレコードプレーヤーもデリケートな取り扱いを必要とし、何よりもレコードをかけて音楽を楽しむという時間の余裕が必要でした。
まとめ
いかがでしたか。当時はレコードは物価から換算するととても高額で高級品のため憧れのものでした。現在は安価に音楽がダウンロードできてしまう時代ですが、そんな当時に想いを馳せて、じっくりレコードを楽しんでみるのも良いですね。