COLUMN中古レコードを手放す時に役立つコラム

「ジャケ買い」が復活?レコードジャケットの世界

2018-04-02

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「ジャケ買い」が復活の兆し?

レコードからCD、そしてデジタル配信へ。時代とともに音楽リリースにパッケージが必要なくなり、その存在感を失いつつあったジャケットデザイン。昨今のアナログレコード復活の兆しから、レコードジャケットの魅力も再認識されるようになりました。「昨日レコ屋巡りでジャケ買いしちゃったんだけど、けっこう好みの音で、、、。」なんていう会話が聞こえていた1990年代。ジャケ買いとは、中身はなんだかわからないけど、レコードジャケットが格好良かったり、好みだったりして買っちゃうことです。中古レコード屋を巡って、ジャケ買いしたレコードを部屋に飾るなんてことが格好良かった時代です。懐かしいですね。そのジャケ買いが今、アナログレコードの人気上昇とともに復活の兆し!なんです。

レコードジャケットの魅力

レコードジャケットの魅力、一つ目は大きさではないでしょうか。レコードジャケットは30cm四方なので、CDジャケットの比ではない迫力で、アートワークが迫ってきます。そして、二つ目はその芸術性の高さ。中身はもちろん、レコードジャケットのビジュアルもトータルで作品と見なされていたので、そのレコードジャケットへの気合いの入れようは、これまた現代の比ではないのではないでしょうか。半世紀経った今でも音楽史に残る芸術性の高い名作ジャケットから、過激なビジュアルが発禁処分になったジャケット、意味深で不可解なビジュアルで物議を醸したジャケット、音楽はさておき、アートワークのすばらしさのみ一人歩きしてしまったジャケットなど、知れば知るほど奥深い世界です。

名作レコードジャケット

アメリカのポップアーティスト、アンディ・ウォーホルの残した名作ジャケットデザインと言えば、The Velvet Undergroundの「The Velvet Underground & Nico」。「バナナアルバム」といわれる、シルクスクリーンのバナナがステッカーになっており、はがすとピンクの果実があらわれる仕掛けが話題となりました。そして1970年代のローリング・ストーンズ「Sticky Fingers」。写真のリーバイスジーンズのジッパーがなんと本物。そしてジッパーを下ろすとブリーフが見える、これまた仕掛けのあるジャケットが話題となりました。同年代、イギリスで活躍したデザイナーといえば、ヒプノシス。レコードジャケットを芸術作品にまで高めた先駆者とも言える彼らの代表作は、ピンクフロイドの「Atom Heart Mother」。牧場の乳牛がデザインされた、アーティスト名もタイトルも記されていないジャケットは物議を醸したが、トップセールスを記録して彼らのジャケットデザインの人気が爆発した作品となりました。その後、彼らのアートワークはセールスにも影響するようになっていきました。そして、同じくピンクフロイドの「狂気」。光のプリズムを表現したアートワークは音楽史に残る名作となりました。その他にも、キング・クリムゾンの「In The Court Of The Crimson King」は、狂気と美を表現した赤と青で画面いっぱいに描かれた顔が一度見たら忘れられないインパクトで、音楽史に残る名作。そして、エルヴィス・プレスリーのデビューアルバムジャケットをオマージュした、ザ・クラッシュの「London Calling」や、ザ・ビートルズの「Abbey road」のジャケットをパロディ化した、レッド・ホット・チリ・ペッパーズの「The Abbey Road Ep」など、良くも悪くも、名作ジャケットは語り継がれています。

名作レコードジャケットは高く売れるの?

名作といわれるレコードジャケットのレコードは、中古レコード買取店で高く売れる傾向にあります。例えばローリング・ストーンズ「Sticky Fingers」初回プレスは1万円前後と安定しています。アンコールプレスなど、リリースを繰り返しているものも多くありませんので、生産数が少ない、または現存が少ない初回盤かどうかが重要と言えそうです。同じく、初回盤がその後発禁となり回収されてしまったレコードなどは、現存が絶対的に少ないため、希少盤となり買取価格も比例して高くなります。ビートルズのいわゆる「ブッチャー・カバー」と言われる「yesterday and today」は、そのおどろおどろしいジャケットがすぐに発禁回収となり幻のジャケットに。現在新品未開封は数百万を下らない高値がついています。

レコードのコンディションとは?

中古レコード買取の査定項目には、レコードのコンディションという項目があります。主に、レコード自体の状態をチェックするレコードコンディションとカバーなどの状態をチェックするカバーコンディションがあります。
レコードコンディションは、

A:新品・未開封・新古品
B:ほぼ新品同様
C:輸入中古盤として美品
D:ごく軽い擦れあるが目立つノイズなし
E:軽い擦れ、小さな傷あるも、ごく軽いノイズ
F:擦れ、傷などが多少あり、ノイズ多少あり
G:深い傷あり・明らかなノイズあり

などとランク分けされ、主にレコードとしてちゃんと聴けるか、音質問題はないかがチェックされます。残念ながら、ちゃんと聴けないレコードにはもちろん値はつきません。A〜Cが良品で、高く買い取ってもらうことが期待できるレベルです。D〜Eは並品なので、よほどの希少盤や後のカバーコンディションでなんらかのポイントがつかない限りは高く買い取ってもらうことはできないでしょう。F〜Gは不良品となるので、高く買い取ってもらうことはできないでしょう。または、値がつかないかもしれません。

カバーコンディションは、

A:新品・未開封・新古品
B:ほぼ新品同様
C:輸入中古盤として美品
D:経年劣化が軽くあるが良品
E:経年劣化がやや目立つが良品
F:明らかな経年劣化、破れ、擦れ、水ぬれあり不良
G:不良

などとランク分けされ、主に売り物としての価値があるかがチェックされます。また、カバーにアーティストのサインがある場合はプラス、落書きがあればマイナス、オリジナルの帯や内袋、歌詞カードや冊子があればプラス、ジャケットの底抜けはマイナスなど、買取店ごとに細かなチェック項目があります。
アーティストの署名が入っている・ラベル付き・限定版であるなどの付加価値は、忘れずに査定スタッフに伝えましょう。レコードは劣化しやすいので、中古レコードには状態を示すコンディション表示が必須です。同じレコードでも良い状態で保存されている方が高値が付きますし、ちょっと状態が悪くても手に入れたいと思っている人が多いレコードなら高い値段が付くこともあります。なるべく丁寧に取り扱いし、ケースに入れるなどきれいな状態で保管しておくのが良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか。知れば知るほど奥深いレコードジャケットの世界。家に眠っているレコードの山から意外なお宝が発見されるかもしれません。

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