レコードの疑問!レコードの原盤てナニ?
2018-06-01
レコードの原盤てナニ?
レコードの原盤とは何かご存知でしょうか。調べてみると以下のような説明があります。
げん‐ばん【原盤】
1 レコードの元になる、音波を溝として刻み込んだ金属製の円盤。
2 古いレコードの複製を作る場合の、元になる盤。レコードに限らず、映画フィルム、ビデオテープ、CD、DVDなどの音声・動画データで、複製を作る際に元となるオリジナルデータのこと。また、それを収録したメディアのこと。マスター。
なんだかとても難しそうですが、要するに、レコードを作るときにの元になる金型ということのようですね。
レコードの作り方
ここでおおまかなレコードの作り方をご説明します。
①カッティング作業
録音された音を流しながら、樹脂で出来たラッカー盤にサファイアで出来た針で溝を刻んでいきます。
A面とB面それぞれ一枚ずつ作ります。
②原盤(マスターレコード)作成
カッティングしたラッカー盤にニッケルをメッキし、クロムでコーティングして表面を保護、十分に乾かし原盤(型)が完成します。
④フォーミング加工
型の中心に取り付け用の穴を空け、端のはみ出た部分をカットします。
⑤プレス作業
レコードの原料である塩化ビニールの粒を固めたペレットと呼ばれるプラスチックの塊とラベルを型でプレスします。高温でプレスされ、徐々に温度を下げて固めて、余分な部分をカットして出来上がります。
レコードを量産するのに欠かせない、大元の型が原盤ということですね。この原盤製作は専門技術が必要なため、製作できるメーカーは限られていますが、アジアにたったひとつしかないアナログレコードを製作している工場は、実は日本の神奈川県にあるのです。東洋化成株式会社は、高品質で国内外で有名です。
リマスター、デジタルリマスターってナニ?
レコードを購入するときに目にする「リマスター盤」「デジタルリマスター盤」とはなんでしょうか。
「リマスター」とは「re-master」、もう一度マスター盤をつくるということです。初めにつくったマスター盤とは別の物を作るということですから、必然的に音質が変わります。古いレコードの場合、リマスター盤は音がクリアになります。
マスター盤を作るには「マスタリング作業」という作業が必要です。レコーディングエンジニアにより「録音時の音質」+「ミキシング時の音質」+「マスタリング時の音質」が調節されます。
リマスタリングの場合は、はじめのレコーディングの時と別のエンジニアが行なうことが多いので、必然的に全く同じ音にはならず、有名なエンジニアにより全く違う音に調整して再リリースすることもあります。
デジタル・リマスターは、元々レコードで出されてたものをCD化する際に行われる作業で、アナログからデジタルの記録方式に変えてリマスターする作業のことを言います。
アナログのデータ量はデジタルよりも多く、デジタル化の際に削られてしまう為、アナログは深みのある音、デジタルはクリアな音と感じる事が多いようです。この音質の違いを少なくしたり、元のマスター盤の欠損た音を修復したり雑音を消したり、詳細な作業が施されたものがデジタルリマスター盤です。
まとめ
いかがでしたか。レコードの原盤はレコードを作る上でとても大事なものですね。アーティストのレコーディングの音を忠実に再現した原盤を作る、そしてリマスタリングするエンジニアのそれぞれのセンスやカラーもレコードに反映するので、オリジナルとリマスター盤を聴き比べてみるのも面白いかもしれません。