レーベルって何?個性が光るレコードレーベル
2018-04-05
レコードレーベルとは?
レコードレーベルとは、そもそもは丸いレコード盤の真ん中に貼付けられていたラベルのこと。レコード会社ごとにラベルのデザインや色などが異なっていました。その後、レコード会社の中で、音楽ジャンルが多様化し、さまざまなアーティストが所属するようになると、そのジャンルごとにレーベルをつくり組織化していきました。ひとつのレコード会社にロックのレーベル、ポップスのレーベル、ジャズのレーベルなどがある場合もあれば、ロックに特化したレコード会社の中で、さらにその音楽性を細分化して複数のレーベルをたてる場合もあります。そして、レーベルごとの音楽性や特色がブランド化していきました。
メジャーレーベルとインディーズレーベル
おおまかに言えば、メジャーレーベルとは、大手(=メジャーな)レコード会社傘下のレーベル。インディーズレーベルとは、大手でない独立した(=インディーズ)レコード会社傘下のレーベルということです。メジャーなレコード会社はその資金力から大きな販促が打てるため、ヒットにもつながります。そのため、アーティストやミュージシャンはメジャーレーベルとの契約を目指すんですね。レーベル側はそのレーベルに合うアーティストと契約し、アーティスト側も自分たちの音楽性に合ったレーベルに所属するので、そのレーベルのブランドがさらに色濃くなっていくという仕組みです。現在、世界三大メジャーレーベルと呼ばれるソニー・ミュージックエンタテインメント、ワーナー・ミュージック・グループ、ユニバーサル・ミュージックが音楽売上高の70%のシェアを占めています。それ以外の30%がインディーズレーベルということです。
レーベルの個性
例えば、モダン・ジャズの三大レーベルといわれる「Blue Note(ブルーノート)」、「Prestige Records(プリスティッジ)」「Riverside Records(リヴァーサイド)」があります。同じモダン・ジャズというジャンルでも、聴き込んでいくとレーベルごとの個性が見えてくるようです。ブルーノートはモダン・ジャズの名門レーベルで1500番台のレコードは王道ジャズと言われ、リリースされるレコードのジャケットも一律ブルーを基調にしたデザイン性の高いものばかり。マイルス・デイビスの所属した「プリスティッジ」は多彩なアルバムを数々リリースしたレーベル。リヴァーサイドは上品で保守的と賞されるレーベルです。このようにレーベルごと、所属するアーティストやリリースされるアルバムによって、よりレーベルごとの個性が際立っていきました。
また、アーティストも自身の音楽の技術の進化や音楽性の変化に伴って、レーベルを移籍しました。
有名なレコードレーベルといえば?
一度は耳にしたことがある有名なレコードレーベルと言えば、例えばジャズのジャンルで言えば「Blue Note(ブルーノート)」。1939年にアメリカニューヨークで創設されたジャズ史上最大の名門レーベルです。近年、ノラ・ジョーンズなどのヒットでも知られます。そしてソウルのシャンルで言えば「Motown(モータウン)」。自動車の街アメリカのデトロイト発祥のため、デトロイトの通称Moter townの略称Motownと命名したそうです。ジャクソン5やスティービー・ワンダーなどが所属するソウルミュージックの名門レーベルです。クラシックのジャンルなら、ジャケットの黄色のタイトルが特徴的な、通称「イエローレーベル」とよばれる「ドイツ・グラモフォン」とイギリスの名門レーベル「DECCA(デッカ)」。そしてアメリカのビックレーベルである「Colombia(コロンビア)」。海外ではボブ・ディラン、ポール・マッカートニー、ローリング・ストーンズ、ピンク・フロイド、エアロスミス、マライア・キャリー、ビヨンセ、ワン・ダイレクションなどなど。過去から現在まで、メジャー級のアーティストが多数所属していますね。個性的なところで言えば、ビートルズが設立した「Apple Records(アップルレコーズ)」。青リンゴのレコードジャケットやラベルマークを目にしたことがあるのではないでしょうか。国内では大滝詠一が主宰していた「ナイアガラ・レーベル」など。ほんとうにたくさんのレーベルが作られ消えていきました。
売れる中古レコードのレーベル
同じジャンルのレコードでも、需要の高いレーベルからリリースされたレコードとそうでないレーベルからリリースされたレコードがあり、レコードの買取価格にも差がでてきます。ジャズなら、やはり「Blue Note(ブルーノート)」のレコードは比較的高い買取価格が期待できます。「ブルーノートレーベルが好き」なジャズファンがいて安定した人気を誇るからです。クラシックならイギリスの名門レーベル「DECCA(デッカ)」のものは高い人気があります。こちらも「デッカが好き」なクラシックファンがいるためです。レーベルの個性に魅せられたファンということですね。ビートルズなら「Odeon Records(オデオン)」レーベルの国内盤。「Parlophone(パーロフォン)」レーベルの海外盤などが需要が高く、これは希少性です。
国内の人気レーベルは「ナイアガラ・レーベル」。かつて大滝詠一が主宰していたレコードレーベルで、エレックレコードというレーベルの中のプライベートレーベル時代にリリースされたエレック盤が希少性から高い地需要があります。
まとめ
いかがでしたか。知れば知るほど奥深い中古レコードの世界。あなたの好きなアーティストが所属しているレーベルは何ですか?そのレーベルがリリースしている他のレコードを聴いてみたり、レコードレーベルごとの個性を知って新しい音楽に巡り会うのも一興ですね。盛り上がりを見せる中古レコード市場は、レコードを買う時も、レコードを売る時も要チェックです。