レコードを愛するマニアとコレクターたち
2018-04-23
レコードマニアとレコードコレクター
レコードマニアにレコードコレクター。どちらもこのデジタルサウンド時代にアナログレコードを愛してやまない人のことを指しますが、レコードマニアは、どちらかというと自分の趣味や嗜好をベースにレコードを選び楽しんでいる人、そしてレコードコレクターは、いわゆる名盤といわれるものを収集することそのものを楽しんでいる人という傾向があるのではないかと思います。マニアは「マニアック」という言葉があるように熱中する人という意味で、コレクターは収集家という意味があります。マニアは、誰も知らないレコードを掘り当てることに喜びを感じ、コレクターは誰しもが羨望の眼差しをむける名盤といわれるレコードを手に入れることに喜びを感じる。一見真逆に見えるマニアとコレクターも、レコードを愛してやまない人ということでは変わりはないようです。
レコードマニアの中古レコード市場
レコードマニアは自分の趣味や嗜好をベースにレコードを選ぶ人が多いので、自分の好みのレコードジャケットを「ジャケ買い」したり、自分の好きなアーティストの各国リリース盤やはたまたブート盤まで買いそろえてみたり、その傾向は多種多様。中古レコード市場は、一部名盤を除いては安価なものが多いので、こんな風に気軽にレコードを楽しめることができるのも良いですね。
レコードコレクターの中古レコード市場
一方、レコードコレクターは、世界中の誰しもが欲しがるようなレア中のレア名盤を求めて、全国の名盤を扱う中古レコード専門店をチェックしたり、e-bayなどを使って全世界をリサーチしています。レア中のレア名盤はめったに出回ることがないので、日々の情報収集が欠かせません。また個人取引も多いので、レコードに対する知識や見聞も深めなければならないでしょう。たとえ数十万は下らない高価なレコードでも、それが欲しいものなら手に入れる。それがレコードコレクター。コレクターの道を極めるには至難の業ですね。
アナログレコードの魅力
デジタルサウンド世代をも魅了する、アナログレコードの魅力とはなんでしょうか?それは、
1.音質がいい、音が好き、音にあたたかみ、丸みがある
2.音楽だけでなくジャケットも含めてアート作品
3.マニアックなものやレアものなどがありコレクター魂をくすぐる
などとよく言われているようです。1.については、「音楽を楽しむならレコード。とにかく音質が好み。」という人が実は多く、趣味で音楽を楽しむ人にとっては、クリアに整えられたデジタルな音源よりも、温かみや独特な雰囲気を味わえるのがレコードの魅力です。2.については、収録されている音楽はもちろんですが、その時代やカルチャーを色濃く映しだしたジャケット写真やイラスト、ライナーノーツなどを見る楽しみがあり、そういった要素を全部合わせてアート作品として完成されているものが多いものも魅力です。3.については、廃盤や数枚しか出回っていない希少品などプレミア価値がついているものが多数あり、手に入れたときの至福感を味わいたいコレクターのコレクター魂をくすぐります。まとめてみれば、レコードにはどれもデジタルには無い魅力でいっぱいのようです。
そしてさらに、レコードマニアやレコードコレクターの域にまで達するレコードを愛してやまない人たちは、もはやレコードを手に入れることが「仕事」と化してしまっている人もいます。ブラジルのとある富豪は60歳になった今、所有するレコードは500万枚にものぼり、彼のスタッフが、広い倉庫にうずたかく積まれたレコードの山から、丁寧にそのレコードのデータをデータベースに打ち込んでいるそう。彼の夢は「世界中の誰もがアクセスできるアナログ・レコードのライブラリーを作り上げる」だそうです。
レコードのコンディション
レコードコレクターの中には「いつか高値がつくかもしれない」そう思って中古レコードを買う人もイルカと思います。反対に「レコードコレクターが高く買うかもしれない」とレコードを売りに出す人もいるかもしれません。中古レコードを売り買いする際にはレコードのコンディションが重要です。
中古レコード買取の査定項目には、レコードのコンディションという項目があります。主に、レコード自体の状態をチェックするレコードコンディションとカバーなどの状態をチェックするカバーコンディションがあります。
レコードコンディションは、
A:新品・未開封・新古品
B:ほぼ新品同様
C:輸入中古盤として美品
D:ごく軽い擦れあるが目立つノイズなし
E:軽い擦れ、小さな傷あるも、ごく軽いノイズ
F:擦れ、傷などが多少あり、ノイズ多少あり
G:深い傷あり・明らかなノイズあり
などとランク分けされ、主にレコードとしてちゃんと聴けるか、音質問題はないかがチェックされます。残念ながら、ちゃんと聴けないレコードにはもちろん値はつきません。A〜Cが良品で、値段も高くなります。D〜Eは並品で購入には狙い目です。F〜Gは不良品となるので、値段も低くなります。中古レコードを売り買いする際には覚えておきたいポイントです。
まとめ
いかがでしたか。レコードマニアやレコードコレクター、それぞれの中古レコードの楽しみ方を参考に、あなたも中古レコードの世界に一歩足を踏み入れてみませんか。